Kindleのセールで安くなっていたので、前から気になっていた「PLG プロダクト・レッド・グロース「セールスがプロダクトを売る時代」から「プロダクトでプロダクトを売る時代」へ」を読んだ。
普段はソフトウェアエンジニアとしてプロダクト開発をしているため、この本で紹介されているフレームワークや考え方を直接活かす機会は少ない。
ただ、この本の特に前半で紹介されている内容は、プロダクトを開発して終わりではなく、その開発した機能をどうやってユーザに認知してもらい、使ってもらい、価値を体験してもらうのか、自分が知らない領域でセールスやマーケティング組織がどんな検討をしてプロダクトの販売戦略を検討しているかを知る良い機会になった。
自分が担当しているプロダクトと照らし合わせながら読むと、開発、セールス、カスタマーサクセス、マーケなどさまざまな職種横断でプロダクトを作ってユーザに価値を届けていこう、という前向きな気持ちになれる良い本だった。
以下メモ。
- プロダクトレッドグロース(PLG)とは - 2016年に米国のベンチャーキャピタルが提唱したGTM(GoToMarketing)戦略の1つ - GTM戦略とは、企業が競合相手に勝つために、どのように顧客にアプローチするかを具体的に示したアクションプラン - ユーザの獲得/活性化/保持をプロダクトが担うという考え方 - フリーミアムを使ってユーザを獲得して、ユーザがもっと機能を使いたいと思ったタイミングで課金を促す戦略 - プロダクト主導型カンパニー - プロダクトを顧客が試せる機会/権限を与え、その体験から商品を購入させる - プロダクトチームがビジネス全体に関わることで各部署が一体となる - 目標を達成するために、どのチームもプロダクトを活用している - セールス → 顧客にあったプロダクトを売るために、プロダクトを活用できるか? - マーケ → リード獲得で業界1位になるためには、プロダクトをどう活用できるか? - CS → 顧客の成功を支援できるプロダクトを作るにはどうしたら良いか - 開発 → より早くプロダクトの価値を実感できるようなプロダクトを作るためにはどうしたら良いか - PLGは銀の弾丸ではないのでプロダクトが置かれた状況に応じて戦略を検討する - MOATフレームワーク - M:マーケット戦略 - O:オーシャン状況 - A:オーディエンス - T:Time to Value - プロダクトの価値を理解する方法 - プロダクトを売っているのではなく、プロダクトを使うことによって得られる対価(アウトカム)を売っている - プロダクトを購入する人々はどんな対価を期待しているのか? - プロダクトを購入する3つのモチベーション - 機能的対価:ユーザが解決したい主なタスク - 感情的対価:そのプロダクトの機能的対価から得たい感情、避けたい感情 - 社会的対価:プロダクトを使うことで得られる他者からの評判 - プロダクトの価値の伝え方 - セールス主導型 - 価格の開示を控えて、問い合わせを促す - プロダクト主導型 - スターター向けプランの価格を前面に打ち出して無駄なステップを省く - メトリクス - 主要なアクション - 顧客数を増やす - 顧客平均単価を増やす - 解約率を減らす